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ステージだより

2019年10月31日
田原良作 彫刻家具最終回展

最終回、という見出しでどっきりされた方もいらっしゃるかもしれませんが、「田原良作個展」は今回が最終回。

来年からは良工房展としてまたギャラリー、ステージ共に作品をご紹介させていただきます。

 

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食道がんの手術、転移を経て二度目の手術を越えられた田原さん。

最終回として、81歳の年齢を全く感じさせない意欲的な作品が並びます。

 

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ステージに入ってまず目に飛び込んで来るのがこの彫刻ベンチ「クマタカ」。

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こちらは八ヶ岳倶楽部開店当初からの長いお付き合いの個展、その最終回のメインとして制作されました。

 

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横幅、高さ共に2mを超える大作です。

クッション部分は五反田製作所の宮本茂紀さんとのコラボレーション。

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長く務めた野鳥の会会長を辞し名誉会長となったオーナー柳生博、パパさんへの労いを込めて。

パパさんとも親交の深い野鳥カメラマン、若尾親さんの八ヶ岳で撮ったクマタカをモチーフに。

そして、使用した主な素材はカツラ。当店のシンボルツリーと同じ木材です。

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カツラの樹は当店の南側駐車場奥、ステージ会場を出てほぼ正面にございます。

紅葉は終わってしまいましたが、足元に溜まった落ち葉のメープルシロップのような甘い香りはまだ楽しめます。

生きた樹と、その木を最大限に活かしたベンチ。是非双方合わせてご覧ください。

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家具としては機能的で使いやすく、その上で彫刻により近づき、芸術にまで昇華したい。

そんな思いから名付けられた「彫刻家具」。

 

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集成接着した木の塊を彫る、正に木彫と同じ方法でつくられます。
そんな彫刻家具の魅力は滑らかな曲線。目に美しい形は、触っても感動を得られます。
見えない椅子のひじ掛け、座面の裏や机の脚、どこも極限まで滑らか。
 
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写真中央のテーブルは田原さんの作品には珍しく、天板はカエデの一枚板から出来ています。
 
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節を埋める細工も、田原さんならではの遊び心と繊細さで小鳥が飛び回ります。
 
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どの椅子も、ベンチも、驚くほど座りやすいのが特徴です。
お尻を包み支えてくれる安心感と、抜群の手触りはくつろぎの空間にぴったり。
  
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木材は触れれば触れる程しっとりと色を変えていきます。
長く一緒に暮らしただけ「あなただけの家具」に育っていく魅力は尽きません。
 
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今年は時計も沢山あります。
ぽってりとした木の温かみが、忙しい時間の流れをゆっくりと感じさせてくれそうです。

 

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毎度大人気の木の器やトレイも選び甲斐があります。

料理やフルーツはもちろん、小物置きや、植物を飾っても。

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ギャラリーでも常設でお取り扱いのある木製花器や鳥型のバターナイフですが、こちらも様々な形の一点ものが揃っています。

 

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バターナイフは鳥の部分がマグネットで脱着式になっています。

テーブルに常に飾って、使った後は拭うだけ。オブジェとしても美しいバターナイフです。

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その他にも靴ベラや鏡、コート掛け、彫刻作品など、ステージ会場を埋め尽くします。

コート掛けにかかっているこの帽子、これもなんと木彫作品!

 

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驚きと感動の詰まった贅沢な展示になりました。

紅葉もそろそろ最高潮。

冴え冴えとした森林浴の終わりには、木材の温かみにも触れに来て下さい。(有安)


「田原良作 彫刻家具最終回展」

10月31日(木)~11月5日(火)
平日 10:00~17:30 土日祝 9:00~18:30 
最終日16:30まで

2019年10月17日
裂織ちゃんちゃんこ展はじまりました

例年よりも紅葉の遅い八ヶ岳倶楽部ですが、日当たりの良い場所のウチワカエデやヤマボウシから、緑の中に鮮やかな赤が垣間見えるようになってきました。

緑から黄色、赤。夏から秋を凝縮したような色の詰まった落ち葉を探すのも楽しい季節です。

ステージでは、そんな色と季節の変化の面白さにぴったりな展示が始まりました。

IMG_8195.jpg棚機津女さんの「裂織ちゃんちゃんこ展」

機を織る女性、という意味のお名前の示す通り、裂織を中心にして作品を作られる棚機さん。

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「裂織」は裂いた布を使った織りもの。

綿や絹の古布を裂き紐状にしたものを、主に横糸に使って織った織物です。

本来は古い布を再利用するために使われていた技法ですが、棚機さんはそんな日本の"もったいない"の伝統を現代、そして後世に伝えたいと作家活動をされています。

IMG_8184.jpg元々東北地方が発端だそうで、北欧でも「裂織」があるのだとか。

寒さの厳しい地域から生まれた暮らしの知恵なのかも知れません。

事実、羽織ってみると見た目よりもずっとしっかりと暖かく感じられます。

IMG_8170.jpgIMG_8171.jpg裂織特有の糸同士の立体感や色合いの変化が特徴です。

特に棚機さんの作品は色の組み合わせが個性的で美しく、一枚羽織れば印象的なコーディネートが決まります。

IMG_8197.jpgIMG_8212.jpg一枚ずつご紹介しきれない数です。

全て全く印象が違うので、試着してみるとそのバリエーションに驚きます。

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右は縦糸に美濃和紙を使ったという作品。非常に軽く、縦横の色の交じり合いが素晴らしい作品。

左は今回のDMにも使われたちゃんちゃんこで、襟をめくると裏地の模様が印象的。「着て、動きたい」と思える一枚です。

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ちゃんちゃんこというと部屋着、防寒着のイメージが強いかもしれません。

しかし棚機さんの作品は伝統を感じさせつつも、モダンでファッショナブル。

IMG_8189.jpgIMG_8167.jpgIMG_8141.jpgロングにショート、フード付き、ベストタイプ、形も色もどれも一品もの。

裏地の鮮やかな色が覗くものも可愛いですね。

IMG_8148.jpgIMG_8204.jpgIMG_8205.jpg鞄やリュック、ポーチも人気です。

丈夫でありながら、ぐっと目を惹く仕上がり。

IMG_8163.jpgIMG_8154.jpgIMG_8202.jpg今回はブローチを沢山お持ちいただきました。

帽子に付けても、かばんに付けても、襟もとに付けても、ぱっと華やかにしてくれます。

此方も一点ずつ全て違いますので、お似合いの色がきっと見つかる筈。

IMG_8185.jpgIMG_8187.jpgエプロンやマフラーも楽しい作品が目白押しです。

デザインは個性的ですが、カジュアルな格好でも、スーツライクな格好でも、意外なほどまとまるのは日本の伝統の親和性が随所に滲むからでしょうか。

IMG_8216.jpgIMG_8215.jpgちゃんちゃんこと一緒に展示されているのは帽子作家、荒木賀野さんの作品。

IMG_8199.jpgIMG_8200.jpgIMG_8201.jpg柳生のママさんもお気に入りだった帽子たちは、上品で華やか。

ちゃんちゃんことの組み合わせを考えるのも楽しいです。

IMG_8166.jpg温故知新、という言葉がぴったりな棚機さんの作品。

棚機さんのお人柄も明るく、親しみやすく、とても素敵です。

色や形に迷う方は、是非お喋りしながら気になるものをお試しください。

羽織ってみればその魅力がぐっと広がる作品ばかりです。

IMG_8142.jpg愉しさの詰まった棚機展、スタッフ一同もお似合いの一点選びにわくわくしながら、お待ちしております。(有安)


「裂織 ちゃんちゃんこ展」
10月17日(木)~10月29日(火)
平日 10:00~17:30 土日祝 9:00~18:30 水曜定休  
最終日16:30まで
2019年10月10日
無垢 ニットコレクション&写真展秋・冬 はじまりました

標高1.350メートルの八ヶ岳。

木々のてっぺんからゆっくりと紅葉が始まっています。

週末の台風予報がウソのように、快晴の本当に気持ちのいい陽気です。

IMG_8128.jpgステージでは無垢さんの「2019秋冬ニットコレクション&写真展」が始まりました。

22年間毎年、年二回以上展示をしていただいた無垢さんですが、残念ながら当店では今回が最後の展示になります。

(記事末に無垢さんからのメッセージも載せています!)

IMG_8130.jpg飽きの来ないデザインと個性、最高の着心地と、糸一本の組み合わせまで丁寧に選ばれた色合わせ。

男性向け女性向け問わず、長く、お気に入りになる事間違いなしのデザインニット。

ファンの皆様はもちろん、初めて見るというお客様にも、このラストチャンス逃さず見に来ていただければと思います。

IMG_8109.jpgIMG_8112.jpg伝統的な横編み機を使い一着一着丁寧に編まれるニット。
良く見ると本当に手が込んでいます。

流行に左右されないデザインは、凛とした上品さが漂っています。

IMG_8115.jpgIMG_8116.jpg目を凝らしてみると、シンプルに見える面も一色ではなく、最低三色以上の糸を合わせて織り上げられています。

複雑な色の広がりが美しく、お洋服も合わせやすい深みがあります。

IMG_8124.jpgIMG_8119.jpgIMG_8117.jpgウール、カシミヤ、モヘヤ、キャメル、アルパカなど秋冬ニットでは色々な素材を楽しんで頂けます。

どれも肌触りが素晴らしく、やわらかく温かいニットの魅力がぎゅっと詰まっています。

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中にはコットンとウール、リネンとウールなどの組み合わせも。

麻と羊毛の組み合わせは、暖かさはそのままに手ざわりは軽やか。

薄手の作りでコート下にも合わせやすいのが嬉しいですね。

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カットソーも充実しています。
素肌に直接触れるカットソーもまた、肌触りが良く手放せないという方が多いです。

 

IMG_8137.jpgIMG_8136.jpg綿のカットソーやTシャツは独特のしなやかさがあり、種類、色も豊富。
単独で着ても、ニットと合わせても!

糸の縒りから特別に注文された反物を後釜で染め上げ、洗濯乾燥の捻じれや縮みにも強くなっています。

IMG_8135.jpgIMG_8139.jpg恒例の写真展示&ポストカードも、秋色の美しさ。

素朴で自然な美に注目した写真からも、無垢さんのセンスの良さを感じます。

IMG_8138.jpg無垢さんの写真にもあるツリバナは、今ちょうどステージの正面で可愛らしい実を揺らしています。

毎年恒例展示、これが最後の展示になることはスタッフ一同も非常に残念ですが15日までの一週間、精一杯ご案内させていただきます。

IMG_8105.jpg色合わせに自信がない、似合う形が分からない、というお客様も、きっとお似合いの一点が見つかります。

無垢さんとおしゃべりしながらゆっくり、今年の秋の楽しみを見つけて下さい。(有安)


無垢さんからのメッセージ(DM記載文章)

Baton Pass

 22年前本屋さんで「風景を作る人」を目にし、この森の中で無垢のニットを飾ってみたいという思いで八ヶ岳倶楽部さんへ飛び込んでまいりました。柳生パパさんママさん真吾さんから多くの事を学び、また倶楽部さんにお越しになる素敵なお客様との出会いがたくさんありました。思い出すと今でも体が震えるくらいの感動と喜びを経験させていただきました。

 年々猛スピードで進化し続ける世の中、無垢は八ヶ岳倶楽部さんやお客様から得た経験を元にもう少し視野を広げやり残したことを形を変えながらゆっくりと歩んで行くつもりです。そして新しい作家さん達へのBaton Passを考えました。八ヶ岳倶楽部のステージで素晴らしい体験を沢山していただきたいと願っております。

 この度の6日間では22年間の無垢の集大成をご覧いただきたいと思います。長きにわたり皆様方には言葉にできないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

 お時間許されましたなら是非お出かけくださいませ。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

無垢    


「無垢 ニットコレクション&写真展秋・冬」
10月10日(木)~10月15日(火)
平日 10:00~17:30 土日祝 9:00~18:30  
最終日16:30まで
2019年10月 3日
染めの仕事。「正絹丹後ちりめん風呂敷、ショール展」始まりました

まだ少し暑さが残る気候が続いていましたが、本日十月三日はきりっと冴え渡るような秋の涼しさになりました。

秋色への準備を始めた森の中、ステージでは「橙録屋」齋田次郎さんの染め作品の展示が始まりました。

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齋田さんは「正絹ちりめん」を染める染色家。
伸子張でピンとはった生地を空中に浮かせ、刷毛を使って染めていきます。
ぼかして染めるときは霧吹きを使いながら染めるそうです。
 
DSC_0002.jpg此方は十二単の重ねの色目をモチーフにして染められた風呂敷。
若草、桜、蝉の羽、夏萩、月草、藤袴、松重、椿......日本古来の四季を彩る美しい色合わせ。
四季に合わせて使い分ければ風情が増しますね。
 
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良質な正絹を使用し、「手描き友禅」「すりぼかし」「引き染め」等様々な技法を織り交ぜて、名水を使って一枚一枚丁寧に染められています。
丹精込め染められた作品の表情は艶やかで鮮やか。手触りはなんとも言えない滑らかさです。
 
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美しいグラデーションで彩られた風呂敷は、包み方が変わればまた印象が変わります。
  
DSC_0042.jpg風呂敷だけでなく、ショールにもまた目を惹かれます。
大判で、グラデーションの出し方で何通りもの着方が出来ます。
羽織って良し、巻いて良し、捩じって良し。
冬もしっかり温かいしっとりした手ざわりの絹。
洗濯も可能で、うっかり染みを付けてしまった場合は齋田さんとのご相談でその染みに柄を重ねて隠すこともできます。(有料)
 
DSC_0015.jpgDSC_0014.jpg此方は草木染。柔らかなぼかしの中から浮かび上がるような紅葉。
一つ一つ手書きで描かれた彩の美しさは、是非直に、お近くで見て頂きたいです。
  
 
DSC_0028.jpgDSC_0031.jpgこちらは柿に秋茄子、かわいらしい巾着です。
飾っても勿論、小物入れとしても活躍します。
 
DSC_0004.jpgDSC_0011.jpgDSC_0018+1.jpg可愛らしい小物も沢山お色がございます。
色を選ぶ楽しみがぎゅっと詰まっています。
 
DSC_0025.jpgDSC_0022.jpgDSC_0016.jpg手提げの鞄も人気です。
繊細なぼかしの色や手描きの柄の味わいは、機械織やプリントでは出せない深みがあります。
この目の覚めるような色鮮やかさを、お伝えしきれず悔しい思いです。
是非生で、ご自身の目でこの彩りを楽しみにいらしてください。(有安)

染め職人の作品展 齋田次郎
10月3日(木)~10月8日(火)
平日 10:00~17:30 土日祝 9:00~18:30  
最終日16:30まで

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