ステージだより

2019年6月27日
「箱/haco」五人展 始まりました!

まだまだ気温の上下が激しい八ヶ岳倶楽部では、コアジサイの花が開き始めました。

温かい日も増えては参りましたが、涼しい日も多い今年は様々な花が長く楽しめているような気がします。

薄霧に包まれた艶めく雑木林の中で、箱の中の不思議な世界「箱/haco」五人展、はじまりました。

DSC_0005.jpgDSC_0009.jpg2018年9月開催の「木と土と布 男三人展」の

法嶋二郎さん(木工) 米倉健史さん(箱額/アッサンブラージュ) 荢毛健作さん(作陶)

に加え今年は

岡本智明さん(作陶) 三原薫さん(引出し/アッサンブラージュ)

の5人が「箱」をコンセプトにそれぞれの世界観を)魅せてくれます。

 DSC_0042.jpg最初にご紹介するのは法嶋二郎さん、木工の作家さんです。

DSC_0028.jpgこちらはギャラリーでも人気で、待ちの相次ぐモダンで優しい雰囲気のお仏壇。

法嶋さんは「ほぞ組み」という方法を上手く使って作品を作られます。
ほぞ組みをとても簡単に言うと四角い穴を開けたところに四角い材料を噛まして接合する方法です。
日本に古くからある伝統技法で、外から接合部分はほとんど見えず、ネジ穴などがなくどの角度から見ても美しいのが特徴です。
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こちらはTorobaという名前の校倉造りのコンパクトトローリー。移動式のミニバーです。
通気性が良く、光を防ぎお酒の劣化を防ぐ酒倉と、両サイドにグラスの収納棚が付いています。
法嶋さんの静謐で繊細な家具は一目で丁寧なつくりだと分かります。
 
木の色合いや木目を活かした仕上げは上品で、洋室にも和室にも美しいシンプルなデザイン。
 
DSC_0024.jpgDSC_0057+1.jpgDSC_0041.jpgプレゼントにぴったりの乳歯ケースや、一見無垢材のような貯金箱、花を絵画のように飾れる花器など、「箱」な小物も揃っております。
 
また法嶋さんの家具(机、椅子など)は当ギャラリーにも展示がございますので、そちらも合わせてご覧下さい。
 

DSC_0032.jpg続いてご紹介するのは昨年はキルトアート作家としてご紹介した、米倉健史さんです。
 
しかし今回まずご紹介するのは「箱額」の作品。
手彫りのトルソ、貝殻や小瓶、金属やガラス小物を組み合わせて作られたアッサンブラージュです。
 
アッサンブラージュとはコラージュの三次元版。物コラージュのこと。
 
DSC_0027.jpgDSC_0033.jpg削り跡を残し、柔らかく、素朴でありながら色気を感じる木製のトルソー。
ちいさなはしごや階段、小さな貝殻、ビー玉、小瓶に砂......
ノスタルジックで胸の甘酸っぱくなる様な空間がひとつひとつの箱にそっと詰められているように感じます。
 
ちょっとギリシャの香りも感じるのは天使のモチーフや、海と、タッチの残るオフホワイトの背景のおかげでしょうか。
DSC_0043.jpgフランスでは賑わう会話や音楽がふいに途切れた瞬間を「un ange passe/天使が通った」というそうです。
その天使はどんな天使?という以前から抱いていた発想が、米倉さんのトルソに影響しています。
 
優しい沈黙を連れて来た可愛い天使たちが、どんな風に箱の中で過ごしているのか。
是非のぞき込んでみて下さい。
 
一部直接手に触れられる展示もございます!
 
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今回も一部、キルトアートもお持ちいただいています。
布染めから始まり、一針一針丁寧につくり込まれた優しい世界観をご覧いただけます。
 

奈良県桜井市の工房で制作されています荢毛健作さんは陶芸の箱作品での参加です。
DSC_0017.jpg焼き締めの肌に金彩、銀彩が幾何学模様で施された美しさ。
たたら作りに火が入る事による微かな土の揺らぎは、むしろ作品の静寂な落ち着きを引き立てます。
 
DSC_0037.jpg縦長の箱は壁にかけることも可能なデザイン。
箱そのものでも一つの作品として完成されていますが、ここに何を収めようか、心躍るいれものです。
お菓子でも、料理でも、草花でも、オブジェでも、荘厳な黒が受け止めてくれます。
 
DSC_0019.jpgオブジェとしても美しい箱(画像奥、三点)は一輪挿しとして使えます。

次にご紹介するのは岡本智明さん。倶楽部初登場の作家さんです。
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こちらの作品、箱に所狭しと収められたオブジェは全て磁土製。
シンプルでシュール、可愛らしい小さなモチーフたちはいつまで見ていても飽きません。
DSC_0058+1.jpgDSC_0023.jpg箱庭というタイトルのこちらの作品は、敷き詰められた黒い陶器の土の上に、自分の好きなモチーフを入れ替えて、その時々の自分の想いを形に出来ます。
「記憶や物語のかけら」をテーマに制作されている岡本さんですが、こちらの作品は飾る人の記憶や物語も反映される、非常にユニークな作品だと思います。
DSC_0031.jpg手作りのまるみ、歪み、シンプルな影の愛おしさ......。
無釉故の冷たく、軽く、さらさらとした磁器土の感触も純朴で無垢な印象を強めます。
見て、触れて、生活のそばにそっと置いておきたくなるような作品です。
 
飾りやすいサイズのちいさなオブジェや花器もあります!

五人目の作家さんは、こちらも倶楽部初登場の三原薫さん。
DSC_0013.jpg多種多様な小物をぎゅぎゅっと詰めた独特の物語性を感じるアッサンブラージュには目が足りなくなるほど。
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包装紙、リボン、忘れられたおもちゃ、何かの部品、エクストラボタン、裁縫箱の小さなハサミ、
ありふれたもの、なんでもないものから、ヴィンテージ小物、何かのおまけまで。
一つのモノをきっかけに箱の中に生まれた世界は、それぞれが響きあって独特の世界と物語を構築します。
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DSC_0011.jpg三原さんの感性で完成されたパズルは、キャンバスとなる箱ひとつひとつの中で全く違う顔を見せます。
ともすれば煩雑なほど沢山の要素がかみ合った作品は、見るたびに新しい物語を生んでくれそうな楽しい予感がします。
 
きっと、誰にでも「あっ」と思う箱が、パーツが見つかる事と思います。

DSC_0008.jpg五者五様の「箱/haco」展。
様々な方向に広がる世界を、物語を感じに是非おいでください。(有安)

「箱/haco」五人展 法嶋二郎 荢毛健作 岡本智明 三原薫 米倉健史

6月27日(木)~7月2日(火)
平日10:00~17:30 土日9:00~18:30 最終日16:30まで

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