ステージだより
恒例となりつつある「春誘う絵画展」久しぶりに会場をステージに戻し始まりました。
この季節に絵画に触れるのは楽しいですね!
高泉幸夫さんは八ヶ岳倶楽部でのみ、展覧会をして下さる貴重な作家さんです。
そして今年の夏の個展では倶楽部20周年を迎えます。
ご存じの方も多いと思いますが、高泉さんは水彩画の作家さん。
色を何層、何十層も重ね描き、深く透明感のある作品が特徴です。
高泉さんの作品を観ていると、自然と気持ちが落ち着いてくるから不思議です。
八ヶ岳倶楽部の雑木林や自然、植物をモチーフにした絵たち。その懐かしさや美しさを感じてくださいね。
同じ水彩でも淡彩で描かれる流郷由紀子さん。
スラスラと流れる様に描かれ、優しく女性らしい絵にはファンがたくさん!
バラやリンゴの絵に馴染み深い方もいらっしゃいますね!?
流郷さんの絵は思わずその場に行きたくなるような、不思議な臨場感があります。
またどんな素材にも絵を描かれ、その中でもタペストリーや有田の染付器は人気。
流郷さんの器は日々の暮らしの中にアートを感じることが出来、豊かな気持ちにしてくれますよ。
素材が変わり、米倉健史さんはキルトで絵を描く作家さんです。
布を染めるところから始まる作品づくり、微妙な色合いは正に絵の具で色をつくる様。
布と針でチクチクと縫い合わせて製作してゆきます。
米倉さんの絵からは風の薫りなどが届いてくる様で、観ていてとっても良い気持ちになります。
植物の生き生きとした姿も伝わってくるから凄いですね!
コーヒーカップやチェア、自転車などが必ず入っていて人のいる温度、気配が伝わって来るようですよ。
陶板画を描く棒田和義さんは金沢の作家さん。
九谷の土を活かした作品は半立体につくられており、キラキラした釉薬と相まって太陽の温度や光を感じると思いませんか?
大きな作品はもちろん、手のひらサイズの作品でも街並みのもつ雰囲気がきちんと伝わってきます。
平面の絵も描かれます。遠くに残雪の山が見え桜が咲いている風景はとっても日本的ですね。
パート1はひとまずここまで。パート2も楽しみにしてください!
「春誘う絵画展・春」は4月11日(火)まで開催しています。(本間)
「春誘う絵画展」
3月31日(金)~4月11日(火)
「春の花うつわ展」第二弾です。
金属や鍛金の作家さんが多いのは八ヶ岳倶楽部の特徴です。
これから紹介するお三方は皆様八ヶ岳倶楽部創立メンバーでもいらっしゃいます。
和田隆彦さんはインテリアからエクステリアまで幅広く作品をつくられます。
山型花器はオープンの時から続く定番の銅の花入れです。
シンプルな形は安定感があり、口が細く絞られていてとっても活けやすいですよ!
一見硬い、重いというイメージの鉄を柔らかく軽やかに表現する和田さんの作品は誰が見ても心地よいデザインではないでしょうか。
アトリエ小市さんこと、河合悌市さんは銅を使い普段から花入れやオブジェをつくられています。
銅はあまり塗装をすることがありません。そのためか、緑青を意図的に定着させたり、磨いたりする事が多い気がします。
しかし小市さんの作品は金槌で打って出来上がったそのままの表情を大切にしています。
どんな植物とも相性抜群ですが、野の花を活けると正に「さっき散歩して摘んできた花を活けました」という感じがします。
また時間が経つと銅の色も濃く落ち着いてきて、段々と馴染んできますよ。
山口堅造さんも主に銅を使います。
美しい表情やプロポーションからは、これが鍛金の仕事なんだと感動します。
使う側の動作まで綺麗でありたいと思う、そんな作品だと思いませんか?
綿密に考えつくられた作品は見て、使って心地良いと感じて頂けます。
次にご紹介するのは山口みちよさん。実は堅造さんの奥様です。
話が後になってしまいましたが、お二人で「鍛金やまぐち」という工房を構えておられます。
スマートなみちよさんからは一見想像出来ない様な、大きな鉄の作品をつくられるから驚きます。
よく見ると女性らしさを感じることが出来、鉄の温かみ、やわらかさが伝わってくるから不思議ですね。
リズミカルな吊り花器は人気の作品です。
さて、この方も鍛金に愛情を注いでいる作家さんです。
ペンギンやウサギ、カエルなどのオブジェを中心に様々な作品をつくる嵯峨卓さん。
鍛金の奥深さを改めて感じ、思わず唸ってしまう程の出来栄えです。
手のひらにのるサイズのカエルの花器。銅を板の状態からここまでの形に仕上げます。
鉄の作品も他で見ないオリジナリティーが魅力です。
ギャラリーでも人気の加藤信義さん。きっとご存じの方も多いですね!
加藤さんは鉄を叩いたり、溶接したり、削ったりして生き物のオブジェをつくります。
その中でも様々な動物が登場する花器は定番で人気の作品です。
表情や動きが愛くるしくどんなお部屋、場所にもきっと似合うと思いますよ!
壁掛けの葉っぱの花器もさり気なく可愛らしいですね。
春の花うつわ展最後にご紹介するのがこのお二人です。
安本善博さん、東山千昭さんもご夫婦で「あしたば硝子工房」を構えておられます。
硝子は美しく誰もが好きな素材ですね。
安本さんには作品の種類の多さに驚かされます。様々な技法、技術が身についているから出来る技なのです。
気泡の入った一輪挿しは花を活けても、そのままで飾っても可愛らしく人気の作品ですよ。
千昭さんはプレーンで優しい作品の印象です。
色や大きさも様々で若い女性からも人気の作家さん。
シリンダータイプの花入れは机の上でも、壁に掛け飾れるようなデザインになっていますよ。
会期中レストランのテーブルにも飾っていますので、ぜひご覧になってくださいね。
「春の花うつわ展」は3月27日(月)まで開催しています。
雑木林で今年一輪目のフクジュソウが咲きました!八ヶ岳倶楽部にも春がきましたよ。
ステージでは「春の花うつわ展」が始まりました。
14名の作家さんの花器や器、アートフラワーをご紹介致します。
最初にご紹介するのは彫刻家具作家の田原良作さん、ご存じの方もきっと多いですね。
作品をおくと周りの空気が動き出すような「かたち」は思わず手で触れたくなります。
木の木目や色合いはホッするから不思議です。
法嶋二郎さんも木工の作家さんです。日本の伝統的な技法を取り入れ家具をつくります。
花器にも随所にそんな技術が盛り込まれています。
鉋(かんな)で仕上げられた木の表面は滑らかでつるりとしており、エッジが綺麗にでるのも特徴です。
シンプルだけと使う事をよく考えられているデザインが素敵ですね。
さて作品は陶芸に変わります。
土屋義宣さんは「いろとりどりの器」をつくられます。
椿の絵が描かれた器はまさに「花のうつわ」ですね。
お祝いの日にも、もちろん毎日の器としても使い心地が良いですよ!
吊り花器は土屋さん定番の作品、鉄の部分も自身で製作しています。
次にご紹介する「紅彩窯」さんは小川さち子さん髙芝孝子さん2人の工房です。
最初にご紹介するのは小川さち子さんの作品。
「紐づくり」といって粘土を細く紐状にし、編んだり巻きつけてつくる器です。
根気のいる仕事、よく見ると紐の細さに驚きますよ!
表面には蚊帳の跡が施されています。色もとっても落ち着いていて、凛とした空気感をまとっています。
髙芝さんの作品は、土の中に永く眠っていた古い時代の焼き物を思わせる様な雰囲気が魅力的です。
その作品もまた手に取って手触りを確かめたくなります。
女性らしい優しい表情が伝わりますか?!
食器はお客様にはもちろん、倶楽部の女性スタッフにも人気です。
さて今日最後にご紹介するのは「森の会」さんのアートフラワーです。
花びら一枚、葉っぱ一枚からつくるお花はまさにアートです。
植物が大好きでしかも良く観察しているから出来る作品、飾る場所を選ばないところも魅力的ですね。
さりげなく様々な場所に飾って頂きたいアートフラワーです。
早春の八ヶ岳倶楽部、そして「春の花うつわ展」をぜひ見にいらしてください。(本間)
「春の花うつわ展」
3月17日(金)~3月27日(月)