ステージだより

2015年10月 2日
小林秀幹展~いろとりどりの金属たち~

DSC_4460.jpg
標高1350メートルの八ヶ岳倶楽部。10月に入って一段と朝夕と昼間の気温差が大きくなってきました。
風で葉の擦れる音も乾いてきている様子。シルバーウィーク以降晴天率もあがり、ますます紅葉への期待が高まります。

そんな中ステージでは鍛金作家、小林秀幹(こばやしひでき)さんの個展が始まりました。


DSC_4299.jpg

 

 

 

 

 

 

DSC_4401.jpg


鍛金(たんきん)
という言葉、聞きなれないという方もいらっしゃるかも知れませんね。


簡単に説明すると鍛治屋さんのお仕事です。鉄や銅などの金属を高温に熱し(なます、という作業だそうです)
ハンマーで叩いて形作ります。
仕上がりはハンマーの跡が残り、
独特の質感を感じ取ることが出来るのが特徴です。


しかしながら秀幹さんの表現方法は、いかにも叩いて作ったという雰囲気のものとは一線を画します。

様々な表現方法を駆使し、鍛金、金属の奥深さを感じさせてくれます。その上「秀幹さんの作品だ!」と一目で分かるのが凄いところです。


さて、どんな表現方法があるのか

少しご紹介致しますね。
まず素材は「鉄」や「銅」「真鍮」などを主に使います。
「鉄は熱いうちに打て」という言葉がありますが、反対に「銅」は一度高熱の火にかけると冷めても柔らかいまま。
叩く事で密度が上がり硬くなるそうです。
ハンマーの跡が残るのが鍛金の特徴とも言いましたが、その上から模様を細かにつけた作品があります。

この作品はで造られた花器。作家さん自身て造った鏨(タガネ)で叩いて少しずつ微妙な模様をで覆います。
思わず手で感触を確かめたくなると思いませんか?DSC_4368.jpg



DSC_4341.jpg「鉄」は錆びる事から黒く塗装した作品を多く見ると思います。でもその特徴を活かしたこちらは、うっすらと錆びが覆った上からワックスを乗せてあります。黒く塗装した作品に比べると、柔らかく温かみも感じられます。









こんな方法もあります。DSC_4303.jpg
バーナーを使い銅をグツグツと溶けてくるまで熱すると表面がこんなデコボコになります。

こちらの作品はその後漆を焼きつけており、赤い部分はより赤くなり、黒い部分とのコントラストが面白いですね。
持ち手の部分は、金属だから出来る繊細な造りです。







象嵌(ぞうがん)はご存知の方もきっと多いはす。金属や螺鈿細工、木の家具でも良く見られる技法。

DSC_4306+1.jpg



金属は他の素材に比べると「色」の表現方法、自由度は決して高いとは言えないのではないのかもしれません。
しかし、秀幹さんの手にかかるとそんなハンデを全く感じさせません。

お馴染でもある緑青の色。これは意図的に発生させたものです。
DSC_4412.jpg人気の「果物のレリーフ」果物の部分はなんとを使っています。
色鉛筆がのりやすくする為にやはり鉄を錆びさせて表面に凸凹をつくる工夫がしてありました。
くだものレリーフ.jpg

「蕎麦ちょこ」では内側に麻布を貼り厚みを持たせ、漆が施されてあります。
目的にもちゃんと合った技法ですね。
DSC_4317.jpgのサムネイル画像



鍛金好きの方はオブジェが好きという方もきっと多いはず。
DSC_4327.jpg「流遷紋様鉄角」と名付けられた新作のオブジェ。
7枚の四角の鉄の板が弧を描きリベットで留められています。
「真鍮ろう」で描かれた金色の模様と真ん中の空間のせいでしょうか、、、宇宙の様なイメージを感じるは私だけではないのでは?!。





通り抜ける僅かな風を受け羽がまわる様子は、ずっと見ていても飽きる事がありません。
DSC_4383.jpg


鍛金作品は普段の生活にもきっと取り入れ楽しむ事ができます。
お鍋はそんな代表のひとつですね。毎回のお料理をいつも以上に楽しくしてくれそうです。
DSC_4419.jpg


花器もまた暮らしを豊かにしてくれる道具。

DSC_4301.jpg
DSC_4308.jpg


は水が腐りにくくお花が長持ちします。DSC_4445.jpg鉄の素材で出来た花入れでは、水を入れる部分に銅が仕組まれており、デザインのアクセントにもなっています。お水替えも手軽になりそうです。DSC_4443.jpg



DSC_4359.jpg他にも火鉢やベンチなどもあります。
素材の違う木の部分も作家さん自らが手がけていますよ。








「いろとりどりの金属たち」と名付けられた小林秀幹さんの展覧会。
素材、色、表情、技法、と正にいろとりどり。
ぜひ日一日と秋が深まるこの季節を感じながら、秀幹さんの作品を見に、遊びにいらして下さい。
DSC_4365.jpg小林秀幹展~いろとりどりの金属たち~
10月2日(金)~10月8日(木)
10:00~19:00
※最終日は午後5時までとなっております

最新のお知らせ

月別のお知らせ