柳生直子 森からのたより
八ヶ岳の短い夏の始まり、、、今年は特に遅い始まりだったように思います。
雨の日が多かったせいか、セミたちも雨の日をかいくぐって、羽化の日を狙ってくるようです。
セミの幼虫は、土の中で過ごし、木の根っこから樹液を吸って、何年もかけて成虫になるべく、脱皮を繰り返し、成長します。 八ヶ岳倶楽部では、エゾゼミが一番多く見られます。
ある夕方、、、、地中から出たセミの幼虫は、木に登り始めたのでした!
どこまでも、細い枝の先まで登っていくこともあれば、
人間が観察しやすい高さで止まる時もある・・・それは、それぞれのセミの気持ち(?)次第。
さあ、とうとう茶色い殻を脱いで、成虫になる時がやってきました!!!!
羽化の途中・・・
こんなチャーミングな瞬間も撮れてしまいました。乗馬してるセミ?みたいな・・(笑)
楽しんでいるのは人間ばかりで、本人(本蝉)はいざ知らず。懸命に羽化真っ最中!!
そして、え~、おっこっちゃうんじゃないか!!と心配になるくらい、かなり反り返ります。だけど、大丈夫。かなり高度なイナバウアーの技を、持っています。
そして、それを見守る人間は、たとえ年齢が40歳越してても、可愛い少年のような顔になってしまうのです。(ステージ 担当部長の本間君(*^_^*))
無事に体をすべて出せたセミは、足でぶら下がる体勢になって、暗くなった林の中で、そうっと翅を乾かします。
翌朝までには、硬い体になって、色もついて、飛び立っていくのでしょう。
次の日に見に行っても、もう、姿かたちもありません。
毎年、見られるこの感動的なセミの羽化を、来年も見れますように、、、
いつもある自然界の営みが、変わらず続いていきますようにと、願っています。