2009年01月17日(土) 山梨日日新聞掲載
植物のしたたかさに驚き

ヒヨドリにパクパク食べられている赤い実は「カンボク」という木の実。ヒヨドリがカンボクの赤い実を食べ、遠くに飛んでいく。そのタネをフンと一緒にぽとりと落としてくれる。結果その場所で芽が出て赤ちゃんカンボクが誕生するわけです。
植物的にはなるべく遠くに自分の子供を増やしたいわけだし、そのために鳥を利用するなんて何ともすごい戦略。と、ここまでは誰もが想像する話。鳥と植物のいい関係です。
僕がこの写真を撮っている時ビックリしたのは、何で秋に全部食べられなかったのだろうか? ということです。すでに秋の時点でカンボクの実は、おいしそうに真っ赤に色づいていたのに...。例えばブルーベリーにしても、ラズベリーにしても「あっ!」という間に鳥に食べられた経験がありませんか? これがまた一番おいしそうな時にやられるんですよね。朝起きて収穫しようとしていた実がなくなっていた時の悔しさって言ったら...。
話を戻します。ではなぜカンボクの実は秋に食べられなかったのか?
...簡単ですね。
まだおいしく熟してなかっただけですね。ホントに簡単。でも僕はそこに自然の営みのすごさを感じたのです! ひらめいたのは、それぞれの木は熟すタイミングをわざとずらしているのではないか? ということ。
例えばすべての木の実が秋に熟していたら冬までには食べつくされてしまう。吹雪の中、ヒヨドリの食べるものは森にまったくなくなってしまいます。結果ヒヨドリが死んでしまう。するとカンボクも...。あくまで僕の想像ですが植物って考えられないほどしたたかだと思うのです。
もう一つしたたかな話を。
僕ら人間も大好きな「カキ」。カキがあんなにおいしいのは人間のためではない、というのはもうお分かり。カキはタネを運んでもらう相手のためにおいしくなったのです。
その相手とは?
カラスで正解。
では問題。カキのタネの周りがヌルヌルしているもので包まれているのはなぜでしょうか? カラスの気持ちに、そしてカキの木の気持ちになって考えてみてください。したたかですよ~。
...こたえは...。
大きなタネを飲み込みやすくするため! なんてすごい!

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