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2008年12月13日(土) 山梨日日新聞掲載
「ドングリの木」育てよう

雑木林のスーパースター「ドングリの木」の話をしましょう。ドングリの木とはブナ科の木のこと。
 子供たちのヒーロー。これを拾い出したら、「帰ろう」と言っても聞かないのが子供。木登りを覚えるのも大抵はドングリの木。そうだ! カブトやクワガタが集まるのはクヌギですね。
 大人たちだって結構見えないところでお世話になってますよ。建築の材料になっているのはもちろんです。ガーデニングで使う腐葉土はなんといってもドングリの木の葉っぱで作ったものが最高級。それに焼き鳥屋で見る備長炭はウバメガシというドングリの木だし。
 虫にとっては? シジミチョウの仲間、ゾウムシ、カミキリムシ、クワガタ...きりがありませんね。
 ドングリ山は虫の宝庫ですからそれを食べる鳥たちも大喜びです。複雑な木の枝のまたは鳥の巣をかけるにも最高でしょう。カケスなどはドングリそのものが大好物なのでいつもリスと取り合っている。
 そう! 日本中の古い遺跡からドングリが見つかっているのはご存知でしたか? 約五千年前の縄文時代は随分ドングリそのものを食べていたようです。ちなみにおいしいドングリの代表はクリ。そしてマテバシイ、ブナと言ったところでしょうか?
 もう一つおいしい話。シイタケ、ナメコ、ヒラタケ、クリタケ、ブナシメジ...キノコのスーパースターたちは全部ドングリの木が生えていないと育ちません。
 日本中の雑木林のほとんどがシイの仲間やクリ、ナラなどのブナ科の木。つまり「ドングリの木」で覆われていることを考えると、いまこそドングリを見直したいですね。
 秋に拾ったドングリやクリが机の上や引き出しの中にころがっていませんか? それをぜひ植えてみましょうよ。鉢に土をいれてドングリを埋めます。こつは乾かさないこと。水やりを忘れずに春まで待ちましょう。
 四月、すごく小さいけれどグワッと力強い芽が出てくることでしょう。その小さい芽こそが、みんなを幸せにしてくれる大きなドングリの木の始まりなんです。最初なんです。きっと家族中で感動すること間違いアリマセン。秋の旅の思い出にもなるし。ぜひお試しあれ。

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