柳生真吾の八ヶ岳みどり通信

2009年05月09日(土) 山梨日日新聞
作業指針となる植物たち
園芸の達人を目指す人にとって必ず覚えておかなければならない植物があります。
 「ヤエザクラ」「バラ」「ハギ」「モミジ」です。別に育てなくたっていい。近所で見つけておくべきなのです。これらはすべて園芸作業の指針になる植物たちだから。
 たとえばタネまき。多くの植物もそうですが、仮にアサガオのタネをまくことにしましょうか? アサガオは熱帯、亜熱帯が原産の花。元気に真夏に花を咲かせることもうなずけますよね。そんなアサガオのタネをまき、かわいい芽が出たところで遅い霜にあたったらどうなるでしょう。一瞬にして枯れてしまいますよね。
 いつタネをまくか? それが春の園芸家の一番の悩みです。しかし園芸書をみると悩み倍増。こっちの本では五月上旬。違う本では標準と寒冷地と温暖地で表示が違う。ではわが家はどっちに入るのだぁ...などなど。
 そんなの簡単なのです! ヤエザクラを見てればわかるから。
 覚えてください。
 「ヤエザクラが散ったら遅霜はこない」と。これは昔からのきまり!? です。ソメイヨシノではだめです。「ヤエザクラ」
 遅霜がこないということはタネまきだけではありません。あらゆる春の園芸作業が解禁になるのです。室内の観葉植物を外に出すことも、植え替えや夏野菜の植え付けも。
 日本列島は長い。それに高低差もある。僕の住む大泉と甲府で同じ園芸書をみても役に立たないですよね。でもヤエザクラに注目していれば絶対にタイミングを外すことがないのです。昔の人の知恵はすごい。
 では「バラ」。
 バラが咲いたら温度も安定し湿度も上がってきた証拠。さし木にはいい時期ですね。それに観葉植物や熱帯植物の植え替えや株分けをすることだってできます。
 「ハギ」が咲いたらもう秋です。夏のすごい暑さはもう戻ってきません。夏バテしている植物のケアや植え替え、秋の種まきなど気持ちいい秋の空の下でしようではありませんか。
 最後は「モミジ」。
 モミジが散る前に必ず外に出していた寒さに弱い植物を室内に取り込みましょう。きれいに紅葉していたモミジの葉がチリチリになったらもう手遅れのことが多いですからね。それは霜のせい。
 どうですか? いろいろな園芸作業を「何月の上旬に...」「こっちは下旬であれは中旬...」なんて受験勉強みたいな園芸はしなくっていいのです。園芸を教えてくれるのはあくまで植物たち。
 さぁ近所に四つ20090509_016_1.jpg20090509_016_2.jpgの植物をさっそく今日見つけておきましょうよ。

最近のアーカイブ記事

掲載日付別